フワッとした不協和感の、不思議な和音オーグメントコード・使い方
| 更新: 2024/02/17 | 1710文字
今回は、音楽理論の本とかに載っていると、『コレどうやって使うんだ』ってなりそうなコードを取り上げます。名称は、『オーグメントコード』。これはコードの勉強をしてると、イマイチわからん部分。早速見ていきましょう。
目次
オーグメントコードってどんなコード?響きをチェックしてみるよ
通常のメジャーコードとの違いは、5度の音(C・ドがルートのときはG・ソの音)が半音上がってる点です。すべて長3度で団子が積んであるのがポイント。それにより、展開すると(Caugコードの場合は)EaugやG#augと構成音が同じです。
響きは不安定っちゃ不安定ですが、dimなどのダークな不安定さとは違い、明るくフワフワした感じの不安定さです。楽曲の雰囲気にもうまく作用しそうです。
なお、名前の由来の『augmented』は、拡張という意味で、日常生活では『AR(Augmented Reality)』などで使うことがあるかもしれません。増加・拡張なので増音程ということでしょうか。
コード進行に入れた、いろんな使い方
ここでは、実際に他のコードと組み合わせてみましょう
よくある定番な使い方
通常サブドミに行く前に挟むのが多いようです。G#がAに行きやすいからかもしれません。
半音で下がっていくベースラインに使えそう
wikipediaの『増三和音(オーグメントを漢字で書くとこういう書き方)』という項目に載っていた話題です。有名バンドビートルズの『All My Loving』のサビが『C#m→C+(aug)→E』だそうです。 #♭が無いキーに移調すると『Am → G#aug → C』。
『Am → G#aug → C/G』とかにすると、半音で下がっていくベースラインに使えそう。上にも書いてありますが、Caugを転回するとG#augになります(音程が一緒だから)。
応用して、ルートは同音キープ・トップ音クリシェのように
半音で動かすタイプのクリシェにしても、なんかよさそうです。オーディオではアルペジエーターかけてるけど、ピアノやベルでやるのもよいでしょう。
理論無視(笑)・解決なし平行移動
音楽理論上は、和音を解決させて終止感を出すのが望ましいのですが、そういうのガン無視して(笑)、むりやり平行移動。
ポイントは、(構成音がかぶって変化が出なくなるから)長3度じゃない音程で動かすこと。 変な曲を作りたいときは是非どうぞ。
あとがき・まとめ
- オーグメントコードは 通常のメジャーコードの5thが半音上がっている
- サブドミに行く前に挟む・クリシェや半音進行などに使われることが多い
- 並行移動は邪道かもしれないが、ありっちゃあり
まとめると、こんなところでしょうか。わかりにくい和音ですが、スパイス的に使うと、聴いてるとき、少し気になる感じになるかもしれません。『2回し目だけオーグメント和音挟む』など、いろいろ検討しても楽しいと思います。
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