ジャンル解説~Future Funk(フューチャーファンク)とは?DJミックスやレーベル・アーティストから探る
| 更新: 2024/02/17 | 3487文字
今回は、比較的最近になって、ネット/クラブシーンを中心に現れてきた新ジャンルについて取り上げてみます。画像はvecteezy.comさんからおかりしました。Future Funk(フューチャーファンク)って何だろという方は、ぜひチェックしていってください。
目次
最近は『フューチャーなんとか』という音楽ジャンルが増えてわかりにくい
今回取り上げるジャンルは『Future Funk』。自分の好きな傾向の曲をタグ付けするとき、『ジャンル』って言葉はべんりですね。tokyoscene-newsを読むと、2016年あたりからsoundcloudで勢いを増してきた、比較的新しい動きであることがわかります。
しかし最近では『future house』『future bass』というように、『フューチャーなんとか』というのが増えているので、あんまり音楽詳しくない方は混同してしまいます。管理人も音楽よくわかっていないので、最初混同していました(笑)。そこで特徴を見ていきたいと思います。
フレンチハウスと”FUTURE FUNK”を紐付ける”AVANTGARDE”とは?(tokyoscene-news)
http://tokyoscene-news.com/2016/04/19/フレンチハウスとfuture-funk紐付けるイベントが開催/
管理人的・Future Funk(フューチャーファンク)とはなにか?
管理人がいろいろ調査して導き出した結論は、Future Funk(フューチャーファンク)てのは、Vaporwave(ヴェイパーウェイヴ)の派生ジャンルで、『Vaporwaveが80年代洋楽などをピッチ・テンポを落としてエフェクトかけまくって、下げる』のに対し、 『Future Funkはちょっとファンキーな80年代jpopなどをサンプリングして、ピッチを上げたり、ハウス系の重いリズムパターンとあわせてアッパーにする』みたいな特徴があるように感じました。
いろんな曲を聴いてみて判断したところです(明確な定義みたいなのは出てないでしょう)。とはいえ、サンプリングでまるまる載せているものも多く、youtubeやsoundcloudの著作権感知システムには引っかからないものの、レコード会社とかが動いたら危険な感じがします。このジャンルでの完全オリジナルがどんどん出てくると盛り上がるでしょう(2018現在、まだ爆発的に流行る兆しはありません)。
とりあえず、有名どころから調べる(ニッキー・ロメロ)
『ニッキー・ロメロ、奇跡のコラボ楽曲”Future Funk”とは?(edmmaxx)』 http://edmmaxx.com/news/7902
edmmaxxにあったニュースです(しかし去年)。ナイル・ロジャースとのコラボ曲。ジャンル名じゃなくて曲名でした(笑) フュージョンとかファンクみたいな渋いギター伴奏に、最近のトレンドなダンスビートで、昔の曲をフューチャーにした感じといえるでしょう。これは違いますね。
DJ・クリエイターの同ジャンルミックスを聴いてみる
しかし、上記の1曲では全体的な傾向をつかめないかもしれません。ここではyoutubeに最近上げられている、『Future Funk』とタイトルについてるDJ mixをチェックします。
FUTURE FUNK MIX (◕‿◕✿)
なぜか、アニメ調のラジカセの絵の、DJ mix。ビートは重くて2000年代風だけど、上に乗っているのが昔の(80sくらいか)ファンクやディスコ調・洋楽みたいな感じという曲調。
Ten’s Future Funk mix #1
こちらも、カッティングやスラップベースみたいなのを入れた曲をサンプリングして、2000年代風のビートにのせた感じの曲多め。昔のまんがの絵みたいなのが背景で流れていますが、著作権的に大丈夫か心配になるところです(笑)
Future Funkっぽいアーティストをチェックしてみる
アーティスト:悲しい ANDROID – APARTMENT¶
日本語が入っていますが、soundcloudやtwitterを見たところ、日本の方ではないようです。昔のjpopサンプリングです。
アーティスト:Future Girlfriend 音楽
https://www.youtube.com/watch?v=w7ob5dvYytgこちらも海外のアーティストです。検索すると『Future Girlfriend Music』という名義でサウンドクラウドなどが出てきますね。洋楽のサンプリングです。
Future Funkに強いレーベルをチェックする
Real Love Music Live Stream | ピンクネオン東京 Pink Neon Tokyo
https://www.youtube.com/watch?v=Cc6eMXKTv3I『ピンクネオン東京』と『Real Love Music』がたぶんレーベル。『Real Love Music』はこの手の音楽をyoutubeで配信しています。『#pinkneontokyo』のハッシュタグでインスタグラムやtwitterをチェックすると、クラブイベントの様子もでます。なぜかカセットテープでリリースしたりとか、今後の動きが読めないのが魅力かも。
レーベルロゴ入り。サムネ絵はなんのアニメのキャラかはわかりません。昔のjpopや洋楽サンプリングで、フュージョン・ファンク・80s-jpopみたいなチープキラキラ風。こういうのを聴くと、最近は音楽がどんどん出てきすぎるから、著作権保護期間長くしてもどうなのかな~みたいな感想がうまれました(笑)
Artzie Music
ここもyoutubeで配信するレーベルみたいですね。
Moe Music
https://www.youtube.com/moemusicレーベルかな?という感じのyoutubeチャンネル。youtube動画一覧で、ジャンルが書いています。 Future Funkだけではなく『Future bass / drum&bass / edm / glitch』など多ジャンル。サムネ絵が萌え絵が多いので、苦手じゃない方は覗いてみてください。
作るときのポイント・著作権で引っかかるところはどうするか
中には昔のシティポップ・jpopをサンプリングでピッチを変え、まるまる乗せているものがありますが、これらは摘発・発売停止・著作権法違反での立件の可能性があります。そのため、『サンプリングしてそのまま乗せる』は使えません。
対応方法としては『ボーカルミックス時にピッチ・フォルマント上げを使う』『昔のjpop風に歌入れしてオリジナルを作り、それをサンプリングしてハウスビートに乗せる』など、素材を自作するとよいでしょう。
あとがき・まとめ
サクっとチェックしてきましたが、どうやら全体的な傾向としては『昔のjpopや洋楽サンプリング』『フュージョン・ファンク・80s-jpopみたいなチープキラキラ風』『2000年代風の重いビート』というような感じが多かったと思います。
一部著作権的に、そのままリリースできなさそうなものもありますが、アレンジや音色の傾向をつかんで、やってみても楽しいと思います。
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