『blue cat gain dual』M/Sプロセッシング・サイド上げで、広がり感のあるサウンドにする
| 更新: 2023/10/25 | 1899文字
今回は、音の広がり感アップに役立ちそうなプラグインです。使用するものは『blue cat audio』の『gain dual』。『L/R(左右)』モードのほか、『M/S(ミッド・サイド)』モードがあり、広がり感のあるサウンドにできそうです。効果はどのようなものか、早速見ていきます。
目次
blue cat gain dualの入手場所や使い方は?
入手場所『blue cat audio』のサイトでダウンロード可
『blue cat audio』のサイトに、blue cat gain suite個別商品ページがあります。dawをお持ちの場合は、このページで、自分の持っているdawの形式に合ったものをダウンロード&インストールしてください。『win/mac au/vst/aax/rtas』などあります。
blue cat audio
http://www.bluecataudio.com/Products/Product_GainSuite
blue cat gain dualの特徴や使い方
つまみが1個のものと、2個ある『dual』の2種を読み込めるようです(ステレオトラック/モノラルトラックによるものかもしれません)。写真はdual版。普通は、right/leftのステレオ2チャンネルに分かれていて、ブースト&カットができますが・・・
『mid/side』クリックでつまみ表記が変化し、M/Sプロセッシングが可能になります。 普通の場合は『痛い目にあうと喜ぶ人がM、他人を痛い目に合わせると喜ぶ人がS』ですが、オーディオの世界ではmid/sideを意味します。
blue cat gain dualの、M/Sプロセッシング&ブースト/カット効果
かける前の状態
管理人のPCに入っていた、コラム用のセッションのフレーズです。この出音をまずはチェックしてください。これがM/Sプロセッシング&ブースト/カット前の状態です。
M/SのS、サイドをカットしてみる
Sを限界までカットしてみました。真ん中のmidの部分だけ鳴っているような状態です。マスタートラックにかけています。 スッキリしていますが、縮こまってしょぼーんとしたような音になっています。
M/SのS、サイドをブーストしてみる
逆に、Sを少し上げてみたパターンがこれ。全体的に音が広がって聞こえます。プラス10dbにしていますが、これをかけすぎるとうるさくなる上に、輪郭がだんだんぼやけてきます。 上記のサンプル音は空間系がかかって広がっているので、プラス10dbは多すぎです。これ以下の数値で微調整するとよいでしょう。
管理人がよく使うセッティング(サイドのブーストは2~3db程度)
削りすぎもブーストしすぎも、おかしい音になるので、ほどほどが一番です。管理人は『マスタートラックおよび、全体的にステレオで出てくるパート』については、『サイドのブースト・2~3db程度』をよく使います。広がり感・迫力のあるサウンドが求められているとはいえ、やりすぎてぼやけるのはよろしくないでしょう。
あとがき・まとめ
- blue cat audioの『blue cat gain dual』では、『L/R(左右)』のほか、『M/S(ミッド・サイド)』でのブースト/カットができる
- S(サイド)をガッツリカットすると、小ぢんまりとした音に
- S(サイド)は10dbのブーストでも多いので、音色にもよるが適量にとどめる
まとめると、このようなところでしょうか。さらに高度なミックスになると、『M/Sプロセッシング&帯域指定マルチバンドコンプでそろえて、サイドブースト』みたいなこともできますが、まずはこのプラグインで気軽に味わってみてください。
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