歌をR-DeEsser(ディエッサー)でマイルドに~帯域5k/3k/バイパスを比較
| 更新: 2024/02/17 | 1464文字
今回は、歌トラックなどを聞きやすくするエフェクターを使ってみます。あんまり派手に変化させる感じのしないエフェクターですが、効果をちょっと見てみましょう。『ボーカロイドv3-solid(ちょっとキンキンしてる)』『waves・R-DeEsser』を用いて確認していきます。
目次
お題のトラックや、使うDeEsserエフェクターについて
お題のトラックはボーカロイドv3-solid
(今管理人が個人的に使っているということもあるので)pcに入っていたボーカロイド(初音みく)v3を。solidライブラリにより、はっきりした声質で出ます。また、パラメーターのジェンダーファクター(gen)を、高音よりにしているので、高い音域を歌うと、少しキンキンするかもしれません。これにDeEsser処理をしてみます。
つかうのは、waves・R-DeEsser
protools付属のDeEsserはあんまり使ったことなくてわからなかったんだけど、waves版は気に入って使っています。スレッショルドレベル(指定帯域より上で、ここで指定した音量以上出たものをカット)・範囲・帯域などを指定していきます。 バンドなどをやっていた方は、『さ行子音など、高音でアタックの強い、シャキシャキした音にピンポイントでかける、つぶし(ブーストなし)用コンプ』みたいな感じだと、イメージがつかみやすいかもしれません。
R-DeEsser処理 帯域5k/3k/バイパスを比較
ディエッサー処理前・バイパス
もともとの状態です。v3-solid、gen高音よりにしてはまずまずマイルドなので(何故だ?笑)、とくにかけなくてもよいかなという感じはしますが(笑)、エフェクター効果は知っておく分には問題ありません。3小節目のさ行子音が、ボーカルをブースト・イコライザーでハイをブーストしたときに目立つという懸念はあります。
ディエッサー処理後・帯域5k付近でかける
帯域5k付近です。全体的に角がとれて丸くなったほか、上記のさ行子音アタックが少しつぶしてある感じが聞けると思います。ここをはっきりさせたい場合は、『ディエッサーをより高い帯域・範囲を狭める・弱めにかける』などの微調整をします。
ディエッサー処理後・帯域3k付近
これはかけ過ぎですが(笑)、ディエッサーというよりeqでがっつりハイを切ったような感じに。派手なオケを使う場合は埋もれるので、かけすぎに気をつけていきます。基本的に、高音のアタックが目立つ場合はディエッサー・全体的にやりたい場合はイコライザーなどと使い分けます。
あとがき
『高音域に特化したダイナミクス系』ということで、あまり派手さはないのですが、うまく使えば聴きやすいミックスを作るときの手助けになります。今まで使っていなかった方もぜひ取り入れてみてください。
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