映画・3D彼女 リアルガール『Bedtime Story(西野カナ)』がミュージカルっぽくて新しい!ミュージカルスタイル制作のポイントは?
| 更新: 2024/02/16 | 1816文字
今回は最近の映画タイアップ・jpopで、気になる楽曲があったので、そのポイントをチェックしていきます(ミュージカルスタイル)。 音楽って現在、いろいろと飽和していますが、ミュージカルスタイルというのはそんなに多くなく、差別化にもつながります。さっそく見ていきましょう。
目次
Bedtime Storyってどんな曲?
2018年9月12日リリースの、西野カナさんのシングルです。タイアップは『映画 3D彼女 リアルガール』で、『気の強い女の子』みたいな歌詞が、映画にもあわせてあるといえそうです。一部男の子視点というのも新しい感じ。
また、映像のほか『語り手視点・登場人物視点を入れた歌詞』『デジタルサウンドを極力排したアレンジ』などで、『PV冒頭に出てくる絵本をモチーフにした、ミュージカルスタイル』の楽曲になりました。そのおかげか、『いまままでとちょっと雰囲気が違う』というコメントなども見られます。
Bedtime Storyの『絵本ミュージカルスタイル』になるポイントとは?
今回紹介の楽曲Bedtime Storyでは、よくある普通のjpopやロックとは異なる点が多くみられました。
語り手視点・登場人物視点を織り交ぜた歌詞
最初はいきなり『むかしむかし、あるところに・・・』という、お話を語るようなフレーズから始まります。aメロ・bメロあたりまでは語り手視点で曲が進んでいきます。さび前の『男の子は手をとって、こういいました』から、男性主人公の視点にかわります(最終サビは僕でなくて私になっているので、ヒロイン視点になっていると考えられる)。
これらの視点により、『絵本ミュージカルスタイル』っぽさを感じさせるので、他のjpopと少し違う印象を与えることができます。
歌詞に対応させるPV映像
この楽曲のPVでは、アーティストの歌唱や演奏シーンよりも、物語を表現することに重点が置かれています。もちろん、歌唱シーンはありますが・・・
『振り回されてる』って歌詞のぶぶんでは 男女のうさぎキャラが出て、女の子が振り回しているような映像を。『星が降るある日~』のシーンでは
ここら辺は、ちょっとララランドっぽいですね(笑)ラヴリーナイトが流れるシーンみたいに。このような形で、『お話を味わっているように』歌詞・映像を対応させるのが、このスタイルのポイントです。演劇やミュージカル映画風にするには大きな予算が必要となりますが、予算がないときは『絵を組み合わせる』みたいなこともできます。
デジタルサウンドを極力排したアレンジ
アレンジでは、アコギやピアノ・コーラス声・ウィンドチャイム・弦楽器セクションなど、全体的にアコースティックな楽器で構成されています。派手なシンセサイザー音や打ち込みの複雑なビートなどはありません。この手のスタイルでは『あまりデジタルっぽくしない』ことが多いようです。ピコピコサウンドは、ミュージカル映画では、ほとんどありません。
古くは『オペラ曲』、映画だと『サウンド・オブ・ミュージック』から、最近では『ララランド』『グレイテスト・ショーマン』まで、チェックしてみると、アレンジ方向性が見えてきそうです。 (特に、一番ダンスミュージックっぽいグレイテスト・ショーマンのthe other sideも、伴奏楽器はアコギ)
あとがき・まとめ
- 登場人物視点を織り交ぜた歌詞
- 歌詞に対応させるPV映像
- デジタルサウンドを極力排したアレンジ
Bedtime Storyの、よくある普通のjpopやロックとは異なる点『ミュージカルスタイル』にするポイントを、簡潔にまとめるとこんな感じです。作詞作曲者・またはプロデューサーが、曲の時点で、歌詞に対応した映像まで想定(外部に委託する場合は企画書やコンテ出せる)している必要もあるでしょう。
圧倒的に手間はかかるけど、曲・歌詞・映像がバッチリはまると、圧倒的なインパクトを与えられますので、できる範囲内からでも取り入れていきたいスタイルといえるでしょう。
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