エキゾチックな響きを演出する、マイナースケールに♭Ⅱ音(フリジアン)使ってみよう
| 更新: 2024/02/16 | 1725文字
今回は、【音楽理論・スケール話題】。管理人も結構好きで、remixなどにも使ってみようと目論んでる話題を紹介します(あまりうまく使える気はしませんが)。エキゾチックな響きを得るためにキーになる音はなんなのか、早速みていきましょう。
目次
キーとなる音(特性音)に、それっぽいコード進行
通常マイナースケールとの違い、特性音
違いは簡単。通常マイナースケール長2度が♭しただけ。ジャズ系のシーンでは『フリジアン・モード』と呼ばれることも多いスケールです。これにより、エキゾチックな響きがパワーアップします。
ちなみに、cメジャースケール(ピアノの白い鍵盤だけ)を、ミの音から順番に弾いてもこの音階になりますが、『EマイナーのⅡ度が♭して白い鍵盤になった』と、特性音を絡めて覚えた方が、あとあと使いやすいでしょう。
それらしい雰囲気になるコード進行
教則本などでは、『Ⅱ♭メジャー→Ⅰマイナー』や『Ⅶマイナーセブン→Ⅰマイナー』が、(特性音の解決を含むので)基本的な進行とされています。
また、Ⅲメジャーから順番に下がってきて、Ⅰの部分をメジャーにするのも、フラメンコなどに良く見られる進行で、それっぽい雰囲気がでます。
既存楽曲での使われ方
Chick Corea – La Fiesta
https://www.youtube.com/watch?v=9ohA-I7gTyQチック・コリアの有名曲から。前半部分が、『E音(ミ)をⅠトニックとしつつも、F(ファの音・ミにたいし♭Ⅱ)を絡めたフレーズが良く見られます。管理人はぶっちゃけ、後半の明るいフレーズのほうが好みですが(笑)
Al Di Meola Race with devil on Spanish highway
https://www.youtube.com/watch?v=b0aMCpRZPZE音ゲーにあったら発狂エリア必至の、高速ユニゾンなどが、ジャズ&フュージョンファン以外にもおススメな、アル・ディメオラの楽曲。リフはG音を経由しⅠのF#に解決するのがフリジアン的。ユニゾンのフレーズも見てみてください。
余談ですが、♭Ⅱを取り入れたマイナー(フリジアン)は、アルディメオラっぽい雰囲気になりやすいです。『アルディメオラっぽい音階』みたいに覚えても良いでしょう。
Dick Dale & Del-Tones – Misirlou
https://www.youtube.com/watch?v=2K14qx3IKe8『エキゾチックなメロディの、ミザルー』といえば、年配のロックファンにも有名。映画クラスターでは、『パルプ・フィクションのオープニングで流れる曲』としておなじみかと思います。 Ⅰコードにメジャー三度を混在させつつ、♭Ⅱを絡めるのがスパニッシュフリージアン的(個人的感想)。
多少かたよってますが、なかなかエキゾチックな曲が多い模様です。
実際に使って、作ってみました
管理人も上記のスケール利用でなんか作ってみました。あまりうまくできた気はしませんが、参考までに。
future houseを取り入れたリフみたいにしてみました。上記の譜面のグリッドは16分3連でハネています。
あとがき・まとめ
- マイナースケールに♭Ⅱ音を取り入れると、エキゾチックな雰囲気になる
- 難しい専門用語で、フリジアンスケールともいう
- アルディメオラっぽい雰囲気になりやすい
まとめると、このようなところでしょうか。やや雰囲気が独特なので使いどころが難しいのですが、楽曲の雰囲気をガラっとかえられそうなので、タイミングを見計らって大胆に投入してみてもよいでしょう。
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